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  • 2014.08.26 Tuesday

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経営改革シリーズ 私の営業論「体験こそわが師」を全社員に発信

社長就任して、即座にVision、方向性を打ち出すだけの能力もなかったので、はじめは、少しでも自分という人間を知ってもらいたい、またどんな仕事観、会社観をもっているのかを理解してもらうため、毎日現場に足を運んだ。以下その内容です。


□販売のリコーについての私の考え

リコーは右肩上がりの成長路線に乗って、人海戦術、ドアtoドアのドブ板営業を武器に脚力、迫力、精神力の旗のもとに、業界では野武士営業集団と恐れられていた。

しかし、この様な量を最優先した営業スタイルは限界に達していた。

もともと、一家言ある私は常々、精神論、ノルマ重視、行き当りバッタリ的な成行き営業には疑問を持っていた。21世紀を目前にして、IT業界は大きく変化しつつある。

私達もこの流れを予測して、一致団結して、提案型営業にギアーチェンジしようと訴えた。


□これまでの営業概念を変えた「販売の科学」という本との出会い

売れない毎日が続く中で、ふと、目にした本屋での唐津一氏の「本」に出会った。

ただ、漠然と市場調査し、販売件数を主体とした販売では物は売れない。

むしろ、ライバル社と差がつくばかり。これからは、販売する中で巧みにデータ情報をとり、それを次の活動に活かしていくのが、科学的販売法というもの。

もう一発勝負の販売方法には限界がある。まさにこの本は目からウロコだった。

販売に科学があるんだ!今まで抱いてきた営業論に新しい風、光を貰ったような気分になった。


□商売の真髄を教えてくれた大阪転勤

東京生まれ、東京育ちの私が43歳のとき、突然大阪勤務の命を受けた。

晴天の霹靂だった。はじめは、カルチャーショックでなじめず、苦労した。

しかし、大阪は東京のよそいき、他人行儀の社会と違って、何か私は引き寄せられ、特に“ハッキリ物を言う”文化に魅せられた。水が合ったようだ!!

ある時、大阪商人のお客様から私の商売に関するヒントを頂いた。

「相澤さん、あんたは、私の会社に頻繁に顔を出すけど、何をしてくれるのかね?」

私は返答に困った。「実は大阪商人には、こういう言葉があるんだよ!!

『手を打てば魚寄りくる 鳥は飛つ 仲居応える 猿沢の池』

たかが、手を一回打っただけでも、池の魚は寄ってくる。鳥は驚いて逃げる。
旅館の仲居さんは呼ばれたのかと思い、「はい」と応える。即、商売の心は、売る側が“仕掛ける”ことなんだよ。」

それ以後、私はこの大阪商人の言葉を「営業とは働きかける技術、提案が商品」と定義した。私は大阪での5年間、大阪商人、近江商人の生き方、商売の仕方、大阪人の価値観、人間関係など、沢山の事を、学んだ。

サラリーマンにとって、転勤とは最高のインセンティブである。


□4地域での営業体験が私を鍛えてくれた。

東京、大阪、仙台、名古屋の4地域を渡り歩いた私にとっては「体験こそ我が師」である。私の営業人生の評価は「能力10%、努力20%、運30%、体験40%である」

営業という仕事は、一見、広く浅くの様だが、実は人間が相手である。

それだけに、見えにくい、わかりにくい、捉えにくいという一面があり、しかも奥が深い。そして、体験した貴重な財産は誰も真似できない、自分だけのものである。

さて、仙台で私にフィロソフィーというか哲学を授けてくれた漁師の話に移る。

この腕利きの漁師は、あるとき、酒を交わしながら「失点長(支店長)よ!!営業もそうだけれども、漁師はな!『漁に出なければ、漁はなしだよ。』どんな優秀な学校を出た人でも所詮、お客さんを訪問しなければ、成果なしだよね。」自分の胸にグサリときた。

その道を極めた人や達人には、体験からにじみ出た、湧き出た哲学があるんだ。

私はフィロソフィーとか哲学という言葉はなじみが薄いので、後に『理(ことわり)』と名付けた。理とは、体験から湧き出た理論、軸の考え、法則、原理原則等を総称したもので、後々までも考えるモノサシ、行動するモノサシとして通用するもの。

この漁師から学んだ「理」の発見が、私の営業人生の道筋となった。それは、今まではガイドのいない無謀な山登りのようだったが、理は私の営業人生のガイドになってくれた。

営業という仕事は、人、物、金、情報、インフラ等のあらゆる事象の究極を追求する仕事だ。死ぬまで学ぶ価値ある仕事だ。

特に営業はテーマ性の追求と作品づくりである。

変化があり、面白く、終わりがない。


まさに、 営業=天職=人生である。


※今回で相澤ブログは一旦終了となります。
何か私の体験から皆さんのお役に立てればとやってまいりました。
また新しく始める際には皆様にお知らせできればとおもっております。
4年間ありがとうございました。

相澤様之




 

経営改革シリーズ 経営者に問われるのは、目先の業績達成か人間尊重の経営か

前回は、社長就任時の私の沢意と想いというタイトルでブログを発信しましたが、先日驚くべきニュースが飛び込んできたので、割り込ませて頂きました。

その記事内容は、あるコピー大手企業の出向、配転取り消しへ100人追い出し部屋問題という見出しの記事です。

社員を不本意な部署などに異動させ、退職を促す「追い出し部屋」問題で会社が希望退職に応じなかった約100人に対する出向・配転命令を取り消す方向を固めたというおそまつな結末である。

デスクワーク主体の仕事から肉体労働の必要な仕事などに異動させた社員を全員元の職場に戻すという内容の記事だった。そこで、何人かの仲間と、この問題についてディスカッションしたが、その中にある経営者の「人間尊重の経営」に自信という考え方を紹介したいと思います。


その方の経営する部品メーカーでは、数年前から受け入れている工場見学が74人を超えた、中国、韓国、米国、ドイなど外国からの大半。最近現地のコンサルティング会社のリピートが多い。

先方は、日本の大企業と中小企業の関係や品質管理を知りたいという。

工場見学では、「カイゼン」の実態を一通り見せる。

その後社員のやる気をいかに引き出すかをめぐり、体験した失敗と成功を赤裸々に語るのである。
そこでは、「人間尊重の経営」が会社発展のカギと強調している。

そもそも、リーマンショックの時、社員にどんな対応をしたか。経営者の真価が問われたのではないだろうか。弊社も売上高が大きく減り、私は動揺した。

そんな状態でも社員も不安を感じていると思い、前年並みの賞与を支払った。

全社員を集め、「俺は金を貸してもらえるよう、銀行に話しに行く。みんなは暇なこの時こそ、しっかりカイゼンを行おう」と呼びかけた。結果的に社員と信頼関係が築けたと思う。


危機を乗り切る上では、創業以来積み上げてきた、自己資本が重要だった。

それと同じく入社以来コツコツと積み上げた能力を持つ社員を切ったら競争力が落ちてしまう。

これが私の言う「人間尊重の経営」であると話すのだが、受け止め方はお国柄でそれぞれなのが、興味深い。新興国の人は、これを理解できず「社員を甘やかせると定着しない」という考え方が強い。一方先進国は「組織のヒントをもらった」と喜んで帰る人が多い。


製造業で中国や韓国の発展は著しい。ただ、先進国の人の反応を見ると日本的経営に日本人自身がもっと自信をもってよいのではと感じる。

でも、この記事の追い出し部屋の会社は、先進国の日本、しかも大手企業での問題です。同じ状況に直面しても、社長の決断によって答えが全く違ってしまう事も注目すべきである。

ある一人の経営者の決断の甘さがその会社のブランドを著しく傷つけてしまう。

経営者の決断、役割は大きい。その会社の生死を決めてしまう。




人間の魅力を磨く
人間の魅力とは(再び会いたくなる人)

季節の春夏秋冬は規則的に訪れるが、人間の心の春夏秋冬は不規則。
それは人がコントロールするもの

人生は自分栽培論の実践
体験を積むことによって体験から学び体験を活かす
全ての体験には意味がある。



経営改革シリーズ 社長としての決意、想いを発信

今、なお、経営者の不祥事が、頻繁に起こっていますが、言い過ぎかもしれませんが、多分最近の若い経営者は、何不自由なく恵まれた環境に育ち、なおかつ、タタキ上げの経営者と違って学力優秀だが、苦労知らずの人が多く、経営者に求められる基本的な資質や人間力が欠如しているのではないだろうか?


僭越ですが、私は社長就任時に自分に対し、次の様な決意をしました。

私の社長論は、「釣り」の言葉にあるように、「船釣は、船頭を釣れ」にこだわっています。会社を釣り船に例えたら、社長はまさに船頭である。


船釣りは船頭次第です。釣果だけでなく、釣人(社員)のモチベーションに大きく影響します。この事を肝に命じて、3つのこだわりを決意しました。


1)    新任経営者は、前任者の悪口、否定はタブー。
新任経営者は、肩に力が入ってしまうのか、前任者を仮想敵にして、なりふりかまわず、前任者の悪口や過去の仕事ぶりを否定してしまう。最もレベルが低い。

2)    経営者の姿勢は、「知行合一の精神」に徹すること。
経営者やリーダーが求められる、基本的な資質の1つが「知行合一」、すなわち言っている事とやっていることが違わない事、これが社長にとって社員から最も信頼を失う行動である。最近やり玉にあがっている、兵庫県の県議員のようになっていないか?

3)    人間力を養い磨くこと
世の中、会社ももちろん軸は人間である。したがって、経営者と社員は対立的な立場にあるのではなく、あくまで社員は事業の協力者である。その社員を束ね、一定の方向に向けて結果の最大化を図ることが、経営者の使命である。
そこで経営者の人間力とは、相手の痛みがわかる人間であるべきである。

社長として、決意した。この様なこだわりをもって全社員に次の様な社長メッセージを送った。

 
−東京リコーの経営上の課題についてのお願い―

まず、社員の皆さんが各々の持ち場において全力を尽くして頂いていることにお礼申し上げます。

さて、今回の私からの問題の投げ方ですが、先般の就任挨拶の文章にも記載しましたが、今東京リコーを取り巻いている環境、かつ東京リコーの強み弱みを充分に認識した上で、更なる東京リコーの発展の為には、何が課題かを志ある社員すべてより、提言頂きたいと考えます。

戦いの前線で活躍されている、皆さんは、市場が顧客が商品が営業が、そして、コンパチターが大きく変っているということは、肌身で体感されているはずです。


この様な環境下において、皆さんの目から見た東京リコーの経営課題は何で、その為には、どのような施策を講じるべきかをフレッシュな感性で積極的に提言して下さい。

特に部長以上は、提出を必須と致します。

世の中の変化、進歩の中で、現状維持の状態では、東京リコーが21世紀に生き残ることは、極めて困難であると、言わざるを得ません。


経営のシステム、販売の仕組み、方法、収益の拡大、人材育成など、提言頂きたい。

テーマは無限にあります。頂いた提言は、中計の施策に合わせて、改革テーマとして取組みたいと思います。

今、東京リコーが置かれている状況をみると、瞬時でも変革のスピードから遅れる事は許されません。20世紀の負の遺産を一掃し、21世紀の勝利者を共に目指そうではありませんか。


経営改革シリーズ 「全社一丸、顧客基点の経営改革」ぁ磴泙佐管堯⊆勸の意識改革から>

就任早々「自分の会社をCTスキャンする」という実態把握のテーマに取り組み、感じたこと、分かったことは、前述したように、当社は3つの大きな問題点を抱えていた。


1つは、顧客目線、視点の欠如、すなわち、顧客の視点に立った営業サービスが展開されてない。


2つは、若年社員が入社してすぐ辞めてしまう。人が育たない



3つは慢性的赤字体質にある。

リコーという大会社の傘の下で親方日の丸的な文化、体質が根付いている。しかし、これ等の問題は幹部、社員の意識、姿勢に起因していることが大きいと思った。

当社には不思議な「分かってる、やってる体質(現状維持、満足体質)」がはびこついてる。その結果、TOPから新入社員に至るまで「Now Best」に集中し、未来への「Future Best」に適切な手が打たれていない。

何か事態、問題が生じても全て「分かってますよ。やってますよ」の一言で片づけられてしまう。そんな体質がある。

まさに全社員が現状維持満足のムードに浸っている。大企業病なのか?

よし、まず幹部社員の意識改革⇒分かってる、やってる体質を壊そう!!

「社長の一手」「社員の意識変革と会社理念の共有(取り組むこと)」




□社長ホームページ開設による現場、社員とのダイレクトコミュニケーションのスタート

会社は規模が大きくなればなるほど、TOPと現場との間には「電子レンジの熱燗」現象が生れる。トックリに酒を入れて、電子レンジでチンするとよくトックリの上の部分は熱くても底の下(現場)の方は、ぬるい。それほどTOPと現場の温度差は大きいものである。
その温度差解消のためにも情報マインド、スピード、共有が求められる。



□守りの体質から攻めの体質変革を訴える

幹部にまず、「脱皮しないヘビは死ぬ」と訴えた。今ITブーム到来で業界は大変化が起こりつつある。この変化を先取りし、お役立競争に勝つには会社の体質が変わらなければならない。それをリードするのが、幹部である。

臨場感を訴えるために1999年11月30日発行の日本経済新聞のアンダーセンコンサルティングの広告記事、「その時がやってくるとは誰も思わなかった。例えば、古代の地球を支配していた恐竜。

彼らはきっと自分たちの世界に終わりが来るなどとは、考える事もなかったはずです。大変革が世界の総てを変えてしまう時でさえも・・・。勝ち抜く者は誰、そして敗れ去るものは誰か―答えは誰にも分かりません」を全幹部に現物を送り、危機意識をあおった



□会社の2大パワーを発揮しよう

会社には集団性格というものが存在します。その集団性格が会社の方向性、全社のパワーを生み出すのです。その2大パワーは「おみこしsociety」「会社動物園論」です。

おみこしパワーとは会社は千差万別の人の集まりです。しかし、それぞれが勝手に動いていては、パワーは発揮できません。従って、会社はvisionというおみこしを会社員でワッショイワッショイ担ぐことによって、会社一丸の大きなパワーが生れます。

また、会社は動物園のようにライオンもトラもいれば、可愛いウサギもいます。それぞれの自分の潜在能力を発揮してこそ、大きなパワーが生れます。会社は常にこの2大パワーが求められています。


籠に乗る人、担ぐ人、そのまたわらじを作る人、みんな違ってみんな良い、全社一丸、個の全開が勝負です。


TOPは本気になれば改革の材料は山ほどあります。



経営改革シリーズ 「全社一丸、顧客基点の経営改革」

今回は、いよいよ経営改革実践の第一歩です。我が社の経営は実態はどうなのか?

会社風土、文化は?社員、幹部のモラール、意識は?お客様、取引先から見た我が社、営業サービスは?等の「自分の会社をCTスキャンする」をテーマに実態把握をスタートした。

しかし、突然社長が交代し、そうした動きに社員は「お手並み拝見」という冷めた目で私を見ているように、感じた。TOP交代というのは、そんなものである!!

 
自分の会社をCTスキャンする




□変革経営の第一歩は、顧客最優先で、外部活動、訪問に徹した

主要顧客、主力取引先、業界団体、業界誌、リコー本社、関連会社、銀行、等を最優先に訪問した。

とかく、社内対応が優先され、外部訪問は、2の次になりがちだが、販売会社のトップは、就任1週間以内に訪問するのが、鉄則である。

これは、長年の営業の知恵である。



□本社以外の現場接点の事業部訪問

東京リコーは東京23区をテリトリーとする社員数3,000人弱のIT主力販売会社であり、東・西・南・北に7事業部門が存在した。その他23区には営業所、デポが69あった。

事業本部には、あらかじめ訪問予定を知らせ、朝礼に出席、挨拶したが、営業所、デポにはアポなし訪問、これが私の鉄則である。

さすが、各事業部は販売の第一線の役割を担っているだけあって、明るく規律正しい雰囲気を感じた。

だが、ITを提唱する東京地区No1の販売会社であるわりには、OA機器は雑然と並び、たこ足配線が目立ち、何年も前のキャンペーンポスターが貼られ、ロッカー、棚の上には物や資料、カタログが所せましと積み重ねられていた。

オフィス内は何処も汚く感じ、決してスマートオフィス(賢いオフィス)と呼ばれるような印象ではなかった。また社員の大半が社章を付けていないのにも驚いた。


<判ったこと、大切なこと>

現場訪問では、職場環境、働きやすい、明るい職場か、社員のモラールと意識はどうかを自分の目で判断し、次の一手のヒントを探すこと。



□経営トップ幹部との課題、問題点、抽出のための合宿

「箱根の山は天下剣」のふもと、元町の温泉旅館、吉池で2泊3日の幹部合宿を開催した。

メンバーは30名、テーマは「今我が社が抱えている課題、問題点」である。

皆、真面目な集団のせいか、A3判の資料をいっぱい配り、説明していくのだが、皆、自部門の現状報告レベルに留まり、経営幹部のディスカッションテーマとしては、視野が狭く、適切でないと思った。

しかし、ある若手の幹部から、「東京リコーの販売体制は遅れている。

今ITの時代なのに、現場のセールスが複写オンリーの販売に限定され、パソコン、システム等のtwo―way販売が出来ない。これでは、競争に勝てない」と素晴らしい提案があった。

この提案で火がつき、会社全体の問題点が次々と飛び出し、議論に拍車がかかった。


<分かったこと、大切なこと>

経営幹部は、会社の舵取りの最大の協力者である。経営は社長と経営幹部の共同作業で、果されるべきである。

そのためには、常に経営をガラス張りにして、誰にどのテーマを担当してもらうかが、決め手になる。

そして、内輪の議論、仲良し集団(セクショナリズム)、現状満足体質を壊そうと決断した。

それは、顧客基点の会社文化、仮説思考の集団体質をつくることである。


 

経営改革シリーズ 「全社一丸、顧客基点の経営改革」

トヨタ自動車、奥田前社長との出会い、教えが私の東京リコーでの経営改革挑戦に大きな影響を受けた。

1994年私は離れがたき東北を跡にして、名古屋に着任した。

着任後すぐ、当時の管理部長から名古屋の印象について説明を受けた。

「名古屋は都会でありながら、日本一の田舎と言われている。名古屋人が、皆それを認めていると聞かされ驚いた。 そのうち分かりますよ!!


東京の言葉は「バカ」大阪は「アホ」名古屋は「たわけ」という言葉がありますが、この意味は、先祖代々土地(田)を他人に分けてはならない。すなわち、「田分けをするな」の意味だそうだ!

従って名古屋の良いところは、一族郎党の絆が強く、郷里を大切にする。

しかし、転勤を最も嫌う人種である。また、なかなかよそ者を入れない文化が根付いている。
それが日本一の田舎と言われる由縁なのだ。

でも、その日本一の田舎と呼ばれる地域に世界を代表するトップ企業のトヨタが存在するのも驚きの一つである。

私は名古屋着任後、一年ほど経って、リコーの元社長、浜田広氏の紹介で当時の奥田社長にお会いする機会を得た。本社、工場一体化した大きな敷地面積の中に新鋭設備の整った、実に整理整頓の行き届いた工場があった。さすがトヨタの工場だけあると感心した。


しかし、奥田社長の社長室は極めて質素なのに驚いた。こういうところが無駄を徹底的に排除するトヨタ精神だと思った。(今は名古屋駅前に立派なトヨタビルがあります)


さて、話を戻しますと、奥田社長との会話は次の通りです。
挨拶の際、私の方から「天下のトヨタの社長の使命、役割は何ですか?」と唐突に訊ねた。奥田社長は「トヨタと言えども、車づくりの思想が完璧であるわけではない。


ただ、技術の高さを誇り、“安い”“軽い”“乗り心地”の考えを主に車づくりをしてきただけです。これからはグローバル化が進むため、今まで経験したとがない変化が予測されるので、長い歴史と伝統に馴れるのではなく、今こそ変化しなければならない。

『変えない事は最も悪いことだ』お客様ニーズはすごいスピードで変化しているだけに、、今までとは異なる新しい思想、コンセプトでなければ、会社は競争に勝てない。生き残っていけない。

それを変えるのが社長の仕事です。

これからの車づくりは“安全(命)”“エコ”がキーワードだ」と明言された。その後トヨタは社長の主張する新しいコンセプト、戦略で「プリウス」「ヴィッツ」等の新製品を次々と発売し、世界に先駆けた新しいハイブリッドのイメージを作り上げた。

この奥田社長の教え「変えない事は最も悪いことだ」という考えに、私も大きな影響を受け、東京リコーの会社、経営改革に着手することになった。



 

経営改革シリーズ 「全社一丸、顧客基点の経営改革」

□今、何故標題のテーマなのか


私が社長就任したバブル崩壊後の時代に比べて、今世の中、市場環境、経営環境は一変している。今更昔とったキネヅカが通用するとは思っていない。

しかし、仲間から君はそう若くない。既に老境の城に達している。自分のビジネス人生を振り返り、集大成のつもりで、かつての経営改革の実践について発信せよと強要された。

単にあれもやった、これもやったではなく、経営改革の本質、考え方、変化への対応について発信することは、後輩に対し必ず参考になるからと諭され発信することにしました。



□就任した東京リコーの会社概要


失われた10年といわれたバブル崩壊後の1999年、21世紀に突入するその直前東京リコー社長の命を受けた。キャリア的には東京、大阪、名古屋、仙台の4地域で営業第一線を体験しているので、問題はないと思っていたが、今まで靴の上から手でかいているような現場と距離のある支店長の仕事経験はあるが、本社からの出城で、なおかつリコーグループの販売会社の中ではNo.1の規模の東京リコーの現場指導官に起用され、いささか緊張感でいっぱいだった。

それは東京のマーケットは他社・同業がしのぎを削る過密競争の地域だからだ。

さて、東京リコーの概要だが、資本金4億1800万円、売上1100億、社員数3000人弱の大会社であった。しかし、8年前に、専務を担当したためか、何か強い親近感を覚えていた。せめて、それが私の心の支え、救いでもあった。



□社長就任時、リコー4代目社長、浜田広のトップデザイヤーは


販売のリコーの立役者、浜田広がわざわざ激励の為、私のオフィスを訪ねてくれた。

いきなり私の部屋の目の前に広がる汐留の巨大なオフィス街を指差して、
「あのオフィスには、我が社の製品が何台くらい入っているのかね」と質問された。

多分、それは松下電工のオフィスビルだったと記憶している。「東京のマーケットは無限大だね」とハッパともとれるような言葉を頂いた。
「君に是非頼みたいのは、この巨大市場を席巻し、東京から日本の販売リコーを変えてもらいたい。」とつけ加えた。また、「3000人の社員の後ろには、その何倍もの家族が存在するのだ。その人たちのためにもしっかりと経営してくれ。」と。

何か浜田社長の熱い想いが伝わってきた。

私も転んでもただで起きない性格上、社長にあるお願いをした。

それは、浜田社長が、標榜する「お役立論」を色紙に書いてもらう事だった。

快く引き受けてくれたが、社長から「私が上から目線で、どんなにお役立ち論を唱えても、大切な事は、お客様接点で仕事をしている販売会社の第一線の営業マンがお役立の思想を実践してくれることだ!! その指揮官は君だからね」と釘をさされた。

しばらくして「お役立の心と行動」の色紙が私の手元に届いた。秘書に聞いたところ、社長はこの色紙を書くために、1ヶ月くらい自宅で習字の練習をしたそうだ!

その心意気にますます、意を強くして色紙の言葉に恥じない東京リコーの経営改革に着手しようと心に誓った。



 

社会に一歩踏み出す新社会人としての心構え

標題のブログは今回が最終回です。このブログが皆さんに届く頃には、会社で少し戸惑っていながらも、一生懸命現場になじむ努力をしていることと察します。
それでは、ブログを発信します。

□ビジネスマンにとって、主体性は主力エンジンである。
主体性は主力エンジンであり、全ての原動力である。ビジネスマンに必要不可欠な要素である。意志力、情熱、挑戦、行動力、努力、やる気等のパワーを全開する引き金が主体性である。

□会社の目標、最終ゴールはお客様満足の追求である
販売のリコーの思想は、お客様にダントツのお役立を提供するのが使命である。
その根底は、私達の給料は誰からもらっているかにある。会社ですか?社長ですか?
株主ですか? いえいえ、答えはお客様です。
この考えが販売のリコーのお客様満足の思想です。
トヨタの思想もお客様第一で、その思想は「トヨタの社員はバッヂを付けて名古屋の道の真ん中を歩くべからず」である。道を歩く人、全てがお客様だからです。
社長から新入社員至るまで、全ての人がお客様の目線で働くのだと。

□仕事(営業)魂とは、やれない理由ではなく、やれる条件を考えよ
営業という仕事はお客様相手なので、見えにくい、分かりにくい、やりずらい仕事と一般的には理解されている。そして、そのプロセスの中で、自分の行動以外の景気とか会社方針とか商品とかライバルとかの他律要因が左右するウェイトが大きい。
しかし、真の営業の醍醐味は、それらの他律要因を乗り越えて、商談を成功させることにある。従って、100回のやれない理由ではなく、1つのやれる条件を見出し、行動することこそ、営業プロの道である。

□サラリーマン人生2/3の哲学、人生至る所に青山あり
万人皆、1日24時間は平等にある。睡眠時間の8時間を除くと、残りは16時間。
その起きている時間をいかに有効活用するかが、大げさに言うと、人生の決め手にもなります。サラリーマンは、16時間の大半を仕事に束縛されているからです。
であれば、この貴重な時間、いやいやで、後ろ向きでは人生にとって大きなマイナスです。サラリーマンはこの2/3時間をいかにアグレッシブに有効に過ごすかがサラリーマン人生の大切なことです。そして、挫折してもくじけても、人生至る所に青山ありです。

□サラリーマン3戒
私のサラリーマン人生の中に3つの戒めがあります。

1つは「俺が俺がになったとき亡びる」サラリーマンは仕事上、沢山の人とかかわりを持ちます。それだけに、人との良好な関係を維持することが、大切です。そのためには、人は神様になったとき亡びる。神様には誰も何も言えなくて、逆らえないからです。
即、俺が俺がになったとき、亡びます。但し、自己主張は大切です。

2つは「ウソをついた時亡びる」です。
サラリーマンは事実に反したり、ウソをついたら必ずいつか自分に跳ね返って来ます。
嘘も方便と言いますが、小さな嘘も禁物です。

3つめは「否定的になったときに亡びる」です。
サラリーマンにとって挫折、矛盾はつきものです。しかし、どんな時も否定的になったら亡びます。否定からは何も生まれません。前進しません。大切なことは、常にプラス思考でひたむきに、チャレンジし続けることです。必ず道は開けます。

 
新入社員心得5ヶ条

1.    いつもニコニコ積極果敢、アンテナ高く腰低く
2.    自分のワガママが出ないように努めること
<常にどれだけ、我慢できるかである>
3.    しゃべり過ぎないで、もっぱら耳を傾けること
そして、一人一人丁寧に接すること
4.    報・連・相・提、クイックレスポンスを忘れないこと
5.    気づいたことは必ずメモをとること

 
一流になるためのこだわり
□やる気とは行動で示すもの    □チャンスは自ら掴むもの
□目標とは最後まで諦めないこと   □努力とは、結果で示すもの
 

 
我々を取り巻く環境は大きく変化してます。今の時代は「滅私奉公」でなく自分を活かす「活私奉公」の時代です。即自分栽培です。
自分という種に水をやり、肥料をやりつづけ、自分を育てること。これが自分栽培論です。
新入社員の皆様の未来に幸多かれと祈ります。




 

社会に一歩踏み出す新社会人としての心構え

今回のブログは標題のテーマで下記項目について発信致します。

□人間関係の基本の理解

ビジネスで仕事をスムーズに進めるためには、社外・社内を問わず、人との関係を無視することはできない。むしろ、必須条件でもある。大袈裟に言うと、自分のビジネス人生を左右するほどの決定的要因でもある。前述のとおり、私が勤務した販売のリコーには、お役立論という営業フィロソフィーがある。


これは、会社の存在価値とは社会に、人に対し、思いやりを持って、お役立の心と行動で実践するという思想です。この考えは、ビジネスにおける人間関係の基本と理解している。

そのキーワードは好感力、コミュニケーション力、ネットワークに代表される。

好感力とは、常に第一印象を大切にすることである。即、笑顔、挨拶、美点凝視にこだわること。コミュニケーション力とは、意味と感情をやりとりする行為である。常に相手が何を言おうとしているのか。その真の意味を掴み、理解して対応することにある。そして、常に感情がつきものである。

そのキーワードは相手への関心上手、聞き上手、対応上手にある。

ネットワーク力とは出会った人と人との関係を単発に終わらせるのではなく、その出会いとは縁であると理解し、その関係を積み上げ、強めることによって、人とのネットワークを構築することにある。

それは、後々ビジネスにとって大きな成果が生れます。



□上司と良好な関係を保つには

驚いたことに今でも入社して3年以内に辞める人の大半が、上司との人間関係の悪化が要因だそうです。しかし、ビジネスを続ける以上、上司と部下の関係は避けて通ることはできません。

私も43年ビジネス人生で40人か50人の上司につかえました。

いちいち、上司の言動に神経質になっていては、良い仕事はできません。

所詮上司も人の子です。100%完璧な上司なんて存在しません。であれば、いかに上司と良い関係を保つことができるかという視点に立つべきです。

そのためには、私は業績、報・連・相・提、クイックレスポンスに徹することが必要です。

会社であれば業績を達成することです。そして、報・連・相・提(提案)に徹し、上司とのコミュニケーションを密にして、信頼を得る事です。そして、最後はクイックレスポンスです。

上司と部下との関係については、“啐啄同時の精神”があります。それは、母鳥が卵を温めて一定の時期がくると卵の中でヒナが育ち、やがて殻を破って外に出ようとする。

その時、内部からコツコツとつつくのが、『啐』そしてその瞬間を見逃さず、それこそ、アウンの呼吸で母鳥が外からコツコツつつくのが『啄』といいます。

まさに上下のアウンの呼吸です。



□求められるビジネスマンの要件『(考え方+意志・行動力+人間力)×意欲』の方程式

これは私の体験による、独断と偏見による決めごとです。特にビジネスマンは「こうせい、あ〜せえ」のテクニック、手練手管ではなく、常に本質を見抜くものの見方、考え方が軸にあるべきです。

そして、最後はやはり“やる気”で決まります。


□仕事のP・D・C・Aを廻す習慣を身につけること

ビジネスにおいてP・D・C・A、即プラン、ドゥ、チェック、アクションのサイクルを廻すことは仕事の基本です。いつ、いかなる時でも、このP・D・C・Aを念頭に置いて仕事のプロセスを追求することが大切です。このP・D・C・Aを廻す習慣を身につけましょう。

次回のブログで新入社員シリーズは最後です。



 

社会に一歩踏み出す新社会人としての心構え <新入社員シリーズ>

今回のブログは標題のテーマで「会社の最小経営単位はチーム(課・所)会社はチームで機能し、個の結集で爆発する」「会社というチームは仲良し集団でない。アウトプットを出す集団」について発信します。

□会社の最小経営単位はチーム(課、所)、会社はチームで機能し個の結集で爆発する。

会社の最小経営単位は課、営業所で代表される。
第一線の課、所というチームはお城で言えば出城に等しく、本城からあまり目が届かないだけに、その出城の役割、責任は大きく、社内ベンチャー企業のようなものであり、それだけにチームはリーダーとメンバーの結束が強く求められる。

特に業績責任は勿論のこと、管轄範囲の全責任を担う立場にある。

それ程、出城であるチームの活力が会社に与える影響は大きい。

即、会社はチームの業績結果の総和なのだ。
また、チームは現場の第一線、顧客接点のポジションにあり、会社にとって必要不可欠な顧客ニーズとか顧客の動向、他社動向、クレーム等の経営活動に必要な重要情報のアンテナ的役割を担っている。

従って会社の経営及び業績は、第一線のチームの活力に大きく左右されると言っても過言ではない。それだけチームは会社にとっては重要な役割がある。

□チームは仲良し集団ではない。アウトプットを出す集団、会社は一生懸命料を払わない。

まず、会社もチームも家族である。家族のような、血縁はないが、チームのリーダーとそのメンバーは強い縁と、絆で結ばれている。従ってリーダーとメンバーは特別な相互関係にある。しかし、少なくとも会社は慈善事業ではないので、チームは、単なる仲良し集団であってはならない。会社、チームが目標となるアウトプットを出す集団である。ラグビーに例えると、業績という変形ボールを追いかけて one for all all for one の精神で常にトライによる加点が求められている。少々厳しいがビジネス社会でのプロフェッショナルは、結果最優先の世界であり、プロセス、言い訳は通用しない。

こういうと、極めてビジネス社会は非情な世界だと誤解されがちだが、勝負に負けて試合に勝ったというような世界ではない。即、頑張った、努力したというプロセスは、結果が出てはじめて、評価されるものだ!

従って会社は一生懸命料を払う余裕はない!!

しかし、ビジネスを追求していく中で、情熱、努力、継続、一生懸命等は仕事の成果を出すための必要不可欠な基本要件でもあることを忘れてはならない。

今回は会社、チームという原点を極めてクールに客観的にとらえたブログになりましたが、これが、ビジネス、プロの世界だと肝に命じてもらいたいものです。

これから未来に向けてはばたく、新社会人の皆様には、山あり谷あり平地ありですが、おごらず、くさらず、あきらめずの精神を忘れずに頑張ってください。

ご活躍をお祈りします。



 

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講師のご紹介 【向塾】

大和 可也
(やまと かや)

1944年生まれ。高知県出身。
早稲田大学文学部卒。
教育プロデューサー。

大学卒業後1969年〜1987年 (株)学習研究社勤務。 独立後、メディアプロデューサーとして活躍。
その後、大学講座演出、プロデュースを手掛ける。

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相澤 将之
(あいざわ まさゆき)

1942年生まれ。東京都出身。
法政大学経営学部卒。
元東京リコー社長。

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石桁 正士
(いしけた ただし)

1936年生まれ。和歌山県出身。
和歌山大学学芸学部(現教育学部)卒業。(教育学士)
大阪市立大学大学院工学研究科修了。(工学博士)

京都大学、大阪大学を経て1970年に大阪電気通信大学助教授に就任。その後教授を経て2007年名誉教授となる。
やる気研究会の主宰や情報教育学研究会(IEC)の発起人として活躍し、現在大阪電気通信大学の客員研究員として教育の研究に従事。

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