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  • 2014.08.26 Tuesday

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案のMD計算

造語の説明:


人は目的があって、目標を達成する場合、いろいろと計画を立てて実行しますが、計画案には、価値観があり、アイデアや思いがあり、制約条件などが関わります。どの案がよいのか、どの案が実行しやすいのか、どの案が諸条件に合うのか、迷うことがありますね。「MD計算」とは、そんな時に用いるアイデアなのです。


まず「MD」とは、Merit と Demerit のことで、計画案のメリット(以下、Mと略記します)である利点と、デメリット(以下、Dと略記します)である欠点を意味します。


そして、「MD計算」とは、計画案の利点と欠点をはっきりさせるために、利点と欠点の両方の情報を収集し、それを表にすること、その情報を1項目ずつ評価し、ある規準で各項目を数値化し(採点し)、合計点数から計画案の採否を決定する作業のことです。


「MD計算の型(タイプ)」には、α型、β型、γ型の3種類があります。それぞれについて説明しましょう。


α型のMD計算とは、1つの計画案だけがあって、その案を採用するのか、採用しないかのを検討する型のことです。採用したら、どんなMとDがあるのかを検討します。採用しなかったら、どんなMとDがあるのかを検討します。検討する場合に用いる表は、2×2の4桝になります。


β型のMD計算とは、2つの計画案があって、どちらを採択するかを検討する型のことです。2つの案それぞれにMとDがあります。したがって、その場合に用いる表も、2×2の4桝になります。


γ型のMD計算とは、複数個の計画案あって、そのうちのどれか1つを採択する場合、案を検討する型のことです。仮にn個の案があったとしましょう。n>2です。それぞれの案に、MとDがありますから、その表は、n×2の2n個の桝(縦がn行、横が2列)からなる表になります。


これらの3つの型を整理してくれたのが、当時、大阪電気通信大学の大学院生であった木下真也君(現在、螢凜スティック勤務)でした。



造った理由:



メリット、デメリットは、既に流布している言葉ですね。「計算」を付けたのが新語のつもりです。しかも、MD計算の型(タイプ)には、α型、β型、γ型の3種類があることを提起しました。


この「MD計算」の使い方ですが、まず案を考え、その案の利点情報と欠点情報をできるだけ集め、リストアップし、表にします。表の情報のそれぞれを数値化して、合計点で決定する仕組みです。計画案を恣意的に決定するのではなく、情報的に評価する意味を強調して、提案したつもりです。ただ、数値化には判断者の判断基準が前提となります。



エピソード:


大学に勤めていますと、いろいろな悩みを持つ学生に出会います。3年生のK君は、工学部の情報工学科(理系)に入学したのですが、学科での勉強が、自分のやりたいこと(音楽)と異なっていることに気付き、途中で総合情報学部のメディア情報文化学科(文系)への転部・転学科を考えるようになり、私のところへ相談に来ました。


私は、その時、情報工学科の所属からメディア情報文化学科へ移籍していましたので、両方の学科の特性がよく分かっていました。そこで、K君に転部・転学科はよいことだと助言しました。その結果、K君は転部・転学科を果たし、無事、大学を卒業することができました。


このK君の転部・転学科の案を、問題解決学入門という科目を履修している学生に、「MD計算」の課題として与え、検討させてみました。もちろん、K君は既に卒業していましたし、プライバシーを尊重して、K君の個人名を出していません。



MD計算表の例:


K君を知らない後輩の学生たちに、K君に成り代わって、「転部・転学科のMD計算」をしてもらいましたが、なかなかよく検討していました。

K君の希望を最大限に尊重して、結果は「転部・転学科をする」という計画案に落ち着きました。







公表文献:

メリット・デメリット計算、NEW教育とマイコン、学習研究社、4月号、
1991年4月。

すぐに使える問題解決法入門、日刊工業新聞社、2005年3月。

 

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講師のご紹介 【向塾】

大和 可也
(やまと かや)

1944年生まれ。高知県出身。
早稲田大学文学部卒。
教育プロデューサー。

大学卒業後1969年〜1987年 (株)学習研究社勤務。 独立後、メディアプロデューサーとして活躍。
その後、大学講座演出、プロデュースを手掛ける。

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相澤 将之
(あいざわ まさゆき)

1942年生まれ。東京都出身。
法政大学経営学部卒。
元東京リコー社長。

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石桁 正士
(いしけた ただし)

1936年生まれ。和歌山県出身。
和歌山大学学芸学部(現教育学部)卒業。(教育学士)
大阪市立大学大学院工学研究科修了。(工学博士)

京都大学、大阪大学を経て1970年に大阪電気通信大学助教授に就任。その後教授を経て2007年名誉教授となる。
やる気研究会の主宰や情報教育学研究会(IEC)の発起人として活躍し、現在大阪電気通信大学の客員研究員として教育の研究に従事。

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