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  • 2014.08.26 Tuesday

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ひとりBS(ブレーンストーミング)

造語の説明:


課題の有無に関わらず、いろいろとアイデアを出す方法に、「ブレーンストーミング(以下、BSと略記します)」という方法があります。

これは、グループで自由に思い付くこと(言葉)を出し合い、最後に議論をして纏め上げるという発想法の1つです。


BSにはいくつかのルールがあります。紹介しますと、グループですること、他人のアイデアを非難しないこと、意見を出すとき遠慮はしないこと、他人のアイデアを活用すること(尻馬に乗ると言います)、必ず記録と整理をすること、テーマをしっかりと意識することなどです。


このBSという方法に着目して、私はひとりでBSを行なう方法を考えました。発想に協力してくれるメンバーがいないとか、期待していたグループのメンバーの都合がつかないとか、自分ひとりで発想しなければならないテーマであるとか、いろいろと事情がある場合を想定しました。


ひとりでやらなければならない時、強い意思が必要です。しかし、人間はすぐに飽きてきたり、発想が思ったように出来ないと嫌になったり、疲れてやる気が減少したりします。では、こんな場合どうするか、考えてみました。それが「ひとりBS」のアイデアなのです。


この造語も、ブレーンストーミングという既存の言葉に「ひとり」を付けただけです。でも、「ひとりブレーンストーミング」は長すぎるので、BSと短縮し、「ひとりBS」としたのもアイデアのつもりです。




造った理由:


前々から、メタヒントの活用やCAPSS(コンピュータ・アシステッド・プロブレム・ソルビング・システム)というメタヒント・サーバーを使いながら、いろいろとアイデアを出すこと(発想)を考えておりました。


この「ひとりBS」で、自分ひとりの力で、質の高い発想をしたいと思っていたのです。発想の質を高める方法こそが、造語の真のねらいです。


発想法には、多くの先駆者がいて、いろいろな方法を提案してくれています。その中でも、「連想法」とか、「類推法」とか、「結合法」とかは、一般的にも採用し易い方法と言えます。


「連想法」というのは、例えば、ポスト→赤い→トマト→ジュ―ス→ドリンク→ストロー→円筒形→煙突→排気などのように、1つのものから次々と連想し、この一連の言葉の中から、発想に必要なヒントを得て、アイデアにたどり着くやり方です。


「類推法」というのは、例えば、液体から気体へ(蒸発)、気体から液体へ(液化)、液体から固体へ(凝固)、固体から液体へ(溶融)、固体から気体へ(昇華)、気体から固体へ(昇華)、液体と気体の並存から発泡態へ、液体と固体の並存から固溶態へ、固体と気体の並存から粉態へと、物質の変化を類推しながら、発想するやり方です。


「結合法」というのは、例えば、電気と車を結合して「電車」や「電気自動車」を発想します。太陽と車を結合して「ソーラーカー」や、風と車を結合して「ウインドウカー」を発想します。このようにAとBを結合して、Cなるものを発想するやり方です。


ひとりBSでは、発想のヒントになる素と、それを基に思考する方法があれば、ひとりでも可能です。そのヒントの素を、「メタヒント集」に求めたのです。またCAPSSというシステムは、ひとりBS用にも使用できるものでした。



エピソード:


柱時計をテーマとして考えたことがありました。どんな発想が出来たのでしょうか。ご紹介しましょう。視座・視点・価値観のセットを使った「ひとりBS」での試みです。


メタヒントとして、視座リストを使いました。例えば視座として、大人、子ども、高齢者、障害者、健常者、男性、女性、主婦(夫)、有職者、仕事人、先生、学童、生徒、学生などをチェックの対象としました。


次のメタヒントとして、視点リストを用いました。例えば、時計の針、時計の文字、時計の文字盤、時計の原理、時計の構造、時計の正確さ、時計を掛ける位置、時計を置く位置、時計の種類、時計の使われ方、時刻と時間の違い、動力源、時計の重量、標準時、時差、文字盤を読める人、読めない人などを取り上げました。


メタヒントとして、価値観リストも用いました。例えば、時計が正確であること、時刻が正しく表示されること、時間が分かりやすいこと、関係する人々に時刻が意識されていること、時計に基づく生活習慣が尊重されること、容易に時刻が知らされることなどを考えました。


1つ目のテーマとして、幼児(幼稚園児)に読める時計を発想することにしました。幼児には、大人の3針式の時計はなかなか読めません。そこで、私は100金で時計(¥100)を買い、1針式の時計に改造することにしました。秒針、分針を取り外して、時針だけにします。針が1つですから、読みやすいのです。


まず文字盤に工夫を施しました。時間表示の外側に分表示の文字を書き入れました。それは、12時から1時の間(角度にして30度)に、00、10、20、・・・、50を書き込むのです。他も同様です。これで、時針1つで、何時何分であるか大まかに(10分刻みに)分が読めるのです。この時計、私は孫に使わせました。


2つ目のテーマですが、3交代制の勤務場所での時計を考えました。3交替ですから、例えば、昼勤は午前9時から午後5時(17時)までと、夜勤は午後5時(17時)から午前1時までと、深夜勤は午前1時から午前9時までとなります。こうした24時制の勤務場所では、24時制の時計が最適です。


今の円形の文字盤の時計の多くは、12時制です。そこで、正3角形の文字盤の時計を考え、1辺に9時から17時を割り付け、1辺に17時から1時を割り付け、最後の1辺に1時から9時を割り付けるのです。3角時計なので、「3住み(みすみ)時計」と名付けましたが、実用化までには至りませんでした。




公表文献:

SEのための創造型提案心得ノート、日刊工業新聞社、2003年3月。

すぐに使える問題解決法入門、日刊工業新聞社、2005年3月。


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講師のご紹介 【向塾】

大和 可也
(やまと かや)

1944年生まれ。高知県出身。
早稲田大学文学部卒。
教育プロデューサー。

大学卒業後1969年〜1987年 (株)学習研究社勤務。 独立後、メディアプロデューサーとして活躍。
その後、大学講座演出、プロデュースを手掛ける。

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相澤 将之
(あいざわ まさゆき)

1942年生まれ。東京都出身。
法政大学経営学部卒。
元東京リコー社長。

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石桁 正士
(いしけた ただし)

1936年生まれ。和歌山県出身。
和歌山大学学芸学部(現教育学部)卒業。(教育学士)
大阪市立大学大学院工学研究科修了。(工学博士)

京都大学、大阪大学を経て1970年に大阪電気通信大学助教授に就任。その後教授を経て2007年名誉教授となる。
やる気研究会の主宰や情報教育学研究会(IEC)の発起人として活躍し、現在大阪電気通信大学の客員研究員として教育の研究に従事。

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