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  • 2014.08.26 Tuesday

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コンテンツ・エバリュエータ(内容評価システム)

造語の説明:

コンテンツ・エバリュエータとは、自作したデジタル作品を、多くの人々に見てもらい、評価をしてもらう時、その評価値を時系列的に入力でき、即座に処理されて、その結果を表示できるシステムの一種であります。


現在では、素人やマニアの人がゲームやアニメや楽曲や映画など、自分のデジタル作品(デジタル・コンテンツと言います)を制作し、発表する機会が多くなってきています。また、仕事として、役目として、時には趣味として、他人の作品を楽しむ機会も増えてきています。ようやくデジタル・コンテンツに関わる人材の育成が必要になってきたのです。


こうした情況で、大阪電気通信大学では、2000年(平成12年)に総合情報学部を設置し、メディア情報文化学科(後のデジタルアート&アニメーション学科)を、2003年(平成15年)にデジタルゲーム学科を新設しました。当然のことながら学科として、コンテンツを評価する仕組みを考える必要に迫られました。


まず、作品であるデジタル・コンテンツをパソコンに取り込み、それを視聴しながら、入力用機器を操作しながら、コンテンツの良いと思うポイント、良くないと思うポイント、面白いと思うポイント、面白くないポイントで、自分の主観を基に評価した数値(主観値と言います)を、時系列的に入力し、即座に処理するためのシステムを考えたのが、「コンテンツ・エバリュエータ」であります。すなわち、このシステムは、評価者がデジタル・コンテンツを視聴しながら、時々刻々、評価値をシステムに伝える仕組みなのです。


入力用機器として、初めはマウスを用い、前後にのみ動かせるようにした箱を作り、その箱の中でマウスを前後にスライドさせるようにしました。マウスを動かした量で、評価値が入力できるように設計しましたが、評価者が動かしたストロークの大きさ(評価の値)が感覚的に把握できず、使いづらかったので、改良する必要に迫られました。


そこで、スライド式の音量調節器(ボリュウムの一種の摺動抵抗器)を用いて、入力装置を試作しましたが、これもまたストローク幅が小さ過ぎ、使いづらかったので、不採用としました。


そんな折、当時、卒研生の中谷陽仁君(現在、大阪商業大学のティーチング・アシスタント)の助言で、ゲーム用のジョイスティックを用いて入力すると、スムーズに主観値が入力できるようになりました。これは、前後の移動式のストロークではなく、前後に傾ける角度(アングル)で、評価値を入力する方式です。


このシステムは、幾多の試作と実験を経て、当時、大阪電気通信大学の大学院生であった長谷川知彦君(螢灰淵澡侈海魴个董現在、螢ぅ鵐拭璽優奪肇譽椒螢紂璽轡腑鷆侈魁砲完成してくれました。



造った理由:

造語した理由よりも、このようなシステムを造った理由があります。長年、私は工学部の経営工学科(1995年に情報工学科と改称)で教えて来ましたが、2000年に、総合情報学部のメディア情報文化学科というアート系の新学科に移籍しました。もちろん、研究室名は、「情報心理研究室」としていました。

私は、この学科の学生たちが作った作品(コンテンツ)を見て、評価しなければならない立場になりました。そこで、システムとして、「コンテンツ・エバリュエータ」の開発となった次第です。

コンテンツ・エバリュエータは、石桁研究室で開発した後に、学科のコンピュータ演習室のシステムに組み込まれ、ほぼ80台の端末で稼動することが出来るようになりました。その結果、コンテンツの評価に活用できるようになりました。



エピソード:

この研究では、ゲームの大手の螢灰淵澆亮卍垢両綏邨弊技瓩了抉腓鮗け、順調に開発が進められました。感謝の気持ちで一杯です。


このシステムを使って、当時、大学院研究生の浅羽修丈君(現在、北九州市立大学の準教授で学術博士)が、楽曲の主観的評価や、テレビCMの主観的評価などを行ない、面白い結果を得ています。また、彼は、今も教育工学の分野で、発展型の「ERICA」の研究・開発を継続しているようです。


さて、かなり以前に、「情報処理心理学」という本が出ました。その本の中で、著者(確か森本氏)は、テレビCMの作成について、放送前に一般人の印象を確かめてから、放送(オン・エヤー)する試みを紹介しておられたのを記憶しています。これも、主観的評価値に注目していた例であると思いました。


公表文献:マウスを用いた主観値入力装置の開発と試用、教育システム情報学会誌、
Vol.17、No.4、2001年。


数種の試作主観値入力装置の比較と主観値入力実験室の試用、教育システム
情報学会誌、Vol.19、No.3、2002年。


コンテンツ・エバリュエータの整備と主観による評価データの信頼性に関する
基礎研究、教育システム情報学会誌、Vol.21、No.1、2004年。


 

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講師のご紹介 【向塾】

大和 可也
(やまと かや)

1944年生まれ。高知県出身。
早稲田大学文学部卒。
教育プロデューサー。

大学卒業後1969年〜1987年 (株)学習研究社勤務。 独立後、メディアプロデューサーとして活躍。
その後、大学講座演出、プロデュースを手掛ける。

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相澤 将之
(あいざわ まさゆき)

1942年生まれ。東京都出身。
法政大学経営学部卒。
元東京リコー社長。

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石桁 正士
(いしけた ただし)

1936年生まれ。和歌山県出身。
和歌山大学学芸学部(現教育学部)卒業。(教育学士)
大阪市立大学大学院工学研究科修了。(工学博士)

京都大学、大阪大学を経て1970年に大阪電気通信大学助教授に就任。その後教授を経て2007年名誉教授となる。
やる気研究会の主宰や情報教育学研究会(IEC)の発起人として活躍し、現在大阪電気通信大学の客員研究員として教育の研究に従事。

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